【平家物語】
原形は1220年頃までに作られたらしい。平家一門の栄枯盛衰を中心に、平清盛、木曽義仲、源義経を順次主人公とし、この間に女性達の哀話をはさんでいる。栄華、剛勇をほこる者でさえ、はかない末路をたどるという構想は、冒頭に見られる「諸行無常」の仏教観から来ているが、新興の武士の力強さもうかがえる。文体は流麗な和漢混交文。戦記物語中最高傑作とされる。琵琶法師によって諸国で語られた他、後世の謡曲、幸若舞曲、浄瑠璃、歌舞伎などの題材として広く好まれた。
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